機械学習モデルは常に盗難の危機にさらされている．このような問題に対してマルチメディアの分野で利用されている電子透かしを機械学習へと適用することでモデルの所有権を主張する研究が盛んに行われている．電子透かしに関する最近の研究は画像分類タスクを対象としたものが主であり，モデルの構造としてはCNNが用いられることが多い．しかし、画像分類タスクに限っても、Vision Transfomer (ViT)を始めとするCNN以外のモデルが登場しており、それらに関する電子透かしの検討が必要である．
本研究では、既存の電子透かし手法がViTなどのCNN以外の機械学習モデルにおいてもこれまでと同様に適用できるかについて、透かしの精度と透かしを除去する攻撃に対して堅牢性を評価することにより検証を行う．