情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

4S-04
対話中のユーザの返答パターンに基づく音声発話中の未知語認識
○大塩 幹,宗像北斗,武田 龍,駒谷和範(阪大)
音声対話システムで未知語を自動で認識できると,人手での辞書更新の負担が軽減できる.未知語は一般的な単語単位の辞書では認識できず,音節認識と単語分割を単純に組み合わせる方法でも未知語周辺の単語分割の精度が低い.本研究では,未知語に関する明示的確認へのユーザの返答パターンが限定されることに着目し,未知語の認識性能の向上を図る. このために,対話データに基づいて作成した文法を言語制約として用いて,音声認識と単語分割を同時に行うようデコーディングする. 具体的には,未知語の部分を任意の音節列とし,既知語と連結したFSTを構成する.評価実験では,未知語に対する音声認識と単語分割の観点から性能を検証する.