情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

4C-04
植物化石検出のためのスタイル変換を用いた疑似化石画像自動生成によるデータ拡張
○稲村佑哉,和座旭宏,井上勝文,吉岡理文,山田敏弘(大阪公立大)
本研究では,植物化石の位置検出に焦点を当て,深層学習に基づく化石検出モデルの学習用画像に対する,植物標本画像とスタイル変換を用いたデータ拡張手法を提案する.一般にモデルの学習には大量の画像が必要であるが,化石分野では十分な学習用画像が集まっていない問題がある.そこで,画像枚数の多い植物標本画像を化石風にスタイル変換し,岩石画像と合成することで擬似化石画像を自動生成する手法を提案する.本稿では,複数のスタイル変換や合成方法を組み合わせ,化石検出に適したデータ拡張手法について調査した結果について述べる.独自に収集した88枚の化石画像を用いた実験より,スタイル変換前の画像のみで学習した場合と比べ,Average Precisionの値が約0.17向上した.