地理的に離れたサーバで実行中のシミュレーションをベストエフォートで協調連携させることで各サーバのシミュレーション結果の相互改善を目指すシミュレーションフレームワークSilkRoadの実証実験を行った結果を報告する。
　今回の実験では九州大学のスーパーコンピュータ、国内外のAmazon EC2サーバ、ならびに福井大学のサーバによる3拠点連携の実験を行い，50ms程度の周期でシミュレーションステップが進行する状態で約半日のリアルタイム連携動作を確認した．また，SingaporeならびにSydney地域に設置されたAmazon EC2サーバを連携に参画させた場合においても150ならびに200ms程度のシミュレーション間隔での協調動作が可能であることを確認した。実験中に発生した偶発障害に対しても，フレームワークに備えられた通信障害対応機能の一部が機能し協調動作中のサーバ群全体のブラックアウトが発生しないことも確認できた。