情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

4A-05
三項漸化式の最小解として求められる特殊関数の数値計算法と余誤差関数の繰り返し積分への適用例
○市原寛之,足達義則,吉田年雄(中部大)
三項漸化式の最小解として求められる特殊関数を効率よく求めるDeuflhardのアルゴリズムがある.このアルゴリズムは,Millerのアルゴリズム,すなわち漸化式を用いるアルゴリズムを要求精度で自動的に計算できるように改良したものである.報告の前半では,数値計算の対象となる特殊関数の概要とアルゴリズムの枠組みについて述べ,後半は,余誤差関数の繰り返し積分に,このアルゴリズムを適用して計算した数値例を示す.この関数を既存の数値計算アルゴリズムで計算した結果と,Deuflhardのアルゴリズムで計算した結果を比較する.Deuflhardのアルゴリズムを適用したときに得られる値の計算精度や,得られる値が収束するまでの漸化式の計算回数を議論する.