人は特定の視覚刺激を受けることで重量知覚に錯覚が生じることがある.この錯覚は,身体的な負担や精神的な負担を増減させることが可能であり,工学的に様々な応用が期待できるが,錯覚効果が個人により一様でないことが知られている. 本研究では錯覚効果が一様でない原因が深部感覚にあると考えた.なぜならば,この錯覚は視覚情報と深部感覚の関係性により生じるためである.そこで,学習により深部感覚を変化させれば錯覚効果の強度が変化すると仮説を立て，視覚情報と深部感覚を操作するためのVR空間を構築して実験を行った.