情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

2U-01
音高と音圧の変化に着目した教師なし異常音検知手法の提案
○翠川 智,飯塚泰樹(東海大)
近年,工場で利用されている機械の保守には多くのコストがかかっており,異常検知や故障予兆検知の自動化が求められている.本研究では収集が容易である正常な動作音のみを用いて異常度を算出する手法の開発を目指す.正常な動作音と異常な動作音には音高と音圧に違いが生まれると考えられることから,この2つの変化をオートエンコーダを用いて再構成誤差を算出した後,マハラノビス距離を用いて異常度を算出する手法を提案する.MIMIIデータセットを用いてAUCを求めたところ,機械の種類によっては音高と音圧のどちらか一方あるいは両方に違いが現れたことから,異常音検知においてこれらの特徴に着目することは重要である可能性が示された.