情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

1ZD-03
マルチモーダル人工物メトリクスを実現する新顔料の開発
○秋濱颯太,藤川真樹(工学院大)
本稿では,セラミックス製品の真正性を検証可能にするための新顔料(白色顔料)の開発について述べる.白色顔料は,窯業では基本的な顔料であり,釉薬や生地の乳濁剤として利用される.新顔料は,光励起により可視光と近赤外線を発光することから,顔料が添加されたセラミックス製品から2種類の特徴情報(可視光画像と近赤外線画像)を抽出できる(=マルチモーダル人工物メトリクスの実現).真正性の検証は,事前に登録された特徴情報との画像マッチングにより実現できる.試作した白色顔料は,狙い通りに可視光と近赤外線を発光した.また,高温焼成(1230度)を経ても外観の色と発光機能を維持することが分かった.