例年，ぶどう農園において害獣による被害が報告されている．既存の害獣駆除対策の多くは，動物が慣れることで効果が薄くなり，長期的な解決には至っていない．一方，ロボットを用いた害獣対策が研究されており，ロボットの周囲では害獣駆除が可能であることが分かってきた．また，害獣が脅威を感じる速度や加速度で走行することで効果的な害獣駆除が期待できる．
　そこで，細い木が一定間隔で植栽されているぶどう農園において，LiDARとRTK-GPSを用いた自律走行ロボットによる害獣駆除を想定する．本研究では，ぶどう農園を模したフィールドにおいて，木の間を避けて走行するために適した自律走行ロボットの制御について検討した．