情報処理学会第84回全国大会 会期:2022年3月3日~3日 会場:愛媛大学 城北キャンパス

8周年を迎えた認定情報技術者制度CITP(Certified IT Professional)の現状と今後の方向性

日時:3/3 9:30-11:30

会場:第5イベント会場

【セッション概要】認定情報技術者CITP(Certified IT Professional)は2014年に制度運用を開始し,これまでに累計1万人を超えるITプロフェショナルの認定実績を積み重ねてきた.最近では,データサイエンティストに対する資格付与などの制度拡充も図っている.一方,国内においては10万人以上の高度IT人材が活躍していると推定される中,多くのITプロフェッショナルにCITPに参集頂けるところには到達していないのが現状である.今年でCITP資格制度開始から8周年を迎える中,これまでの歩みを振り返りつつ,対処すべき課題/今後の取組みついての議論を行う.

イベント司会

西 直樹(資格制度運営委員会 委員長)

西 直樹

【略歴】情報処理学会の認定情報技術者(CITP: Certified IT Professional)の制度設計に参画し2014年度からの制度運用に従事,2018年から資格制度運営委員会の委員長を拝命.1984年4月~2019年11月;日本電気株式会社に勤務,2018年4月~2019年11月;理化学研究所(日本電気からの出向),2019年12月より株式会社理研鼎業において理研の産学連携支援業務に従事.

9:30-9:50 講演(1)

吉野 松樹(資格制度運営委員会 副委員長)

吉野 松樹

【講演概要】本学会は認定情報技術者(CITP)制度の運用を,個人認証を2014年から,企業認定2015年から行っている.既に累計10,000名を超えるCITPが誕生している.CITP制度は2018年2月に,国際的な高度IT人材資格制度の推進組織であるIFIP IP3より,プロフェッショナル資格制度の基準(IP3P)を満たしているとして認定を受け,国際的にも認められる資格制度となった.2021年度には,新たにデータサイエンティスト資格を含む企業グループの資格制度を認定し,情報技術者に求められる新たな技術のニーズに対応している.本講演では,CITP制度の概要を紹介し,これまでの実績,今後の方向について述べる.

【略歴】1982年東京大学理学部数学科卒業.同年,(株)日立製作所入社.1988年米国コロンビア大学大学院修士課程修了(コンピュータサイエンス専攻).2011年大阪大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了.博士(情報科学).情報処理学会フェロー.2018年〜 情報処理学会 資格制度運営委員会副委員長.

9:50-10:10 講演(2)

浜本 拓(株式会社 ラック CITPコミュニティー 代表)

浜本 拓

【講演概要】CITPは高度情報処理技術者としての能力を可視化するツールであると同時に,有資格者で構成されるプロフェッショナルコミュニティによる継続的な成長の場があることが特徴である.コミュニティでは,これまで企業の中の閉じられた世界で発揮してきた能力に新たな学びを加えて社会に還元し,自己の成長と共にIT技術者の社会的価値を向上させることができる.本講演では,コミュニティ活動を通じて自分のキャリアは自分でデザインすることが誰にでも出来る事をお伝えしたい.

【略歴】愛媛県砥部町生まれ.株式会社ラックにて金融業を中心としたさまざまなシステム開発案件に関わり,現在は経営管理部門で企業組織目標達成のための企画立案,実行を推進.情報処理技術者(PM),PMP.

10:10-10:30 講演(3)

菊池 修(NTTテクノクロス 株式会社 セキュアシステム事業部 アシスタントマネージャー)

菊池 修

【講演概要】CITPでは社会貢献活動の一環として取り組んでいるシビックテックの一形態として,情報リテラシーや企業から見た情報倫理の意識づけを未来の市民・社会を支えていく大学生に向け単位授業を通して行っており,今年で三年目となる.昨今の事情からオンラインでの授業がメインとなる中,学生とのコミュニケーション・アクティブラーニングを活性化させるため内容についても随時改善・見直しを図っている.本講演では,これまでの活動内容を紹介しつつCITPの期待役割やこれからの育成のあり方に関する展望について述べる.

【略歴】主に通信事業関連のミッションクリティカルなシステム開発を担当,ITアーキテクトとしてシステム構想デザインや各種アーキテクチャ設計に従事.近年はAIを活用した既存業務の自動化・可視化に関連した顧客課題の解決策立案や要件定義を担当しつつ,テクニカルアドバイザーとして全社レベルの技術支援にあたっている.2020年よりCITPフォーラム幹事.

講演(4)

後藤 協子(株式会社 日立製作所 システム&サービスビジネス統括本部 IT人財マネジメントセンタ センタ長)

後藤 協子

【講演概要】日立グループは2015年よりCITPの企業認定を取得しており,日立製作所とそのグループ会社で社内ITプロフェッショナル認証制度を運用している.2021年には新たにデータサイエンティスト資格を企業認定範囲に追加することができた.本講演では,日立製作所におけるIT人財育成制度ならびにCITP企業認定を受けている「日立ITプロフェッショナル認定制度」の概要,および近年のDX人財育成への取組みも合わせてご紹介する.

【略歴】日立製作所所属.入社以来,社内のIT人材育成業務に従事.2013年より日立グループ内のITプロフェッショナル認証制度を担当し現在に至る.情報処理学会企業認定審査委員会副委員長.

10:50-11:30 パネル討論

パネル司会

西 直樹(資格制度運営委員会 委員長)

西 直樹

【討論概要】より多くIT人材にCITP取得を目指して頂き,また,コミュニティー活動への参画者が増えるなどの発展が進むために,何に取り組むことが大事であるのかを,企業の人材育成部門の期待や,CITPホルダ自身の考えを共有しつつ,両者の間のギャップや,広く世の中からの期待等を踏まえた議論,意見交換を行う.

【略歴】情報処理学会の認定情報技術者(CITP: Certified IT Professional)の制度設計に参画し2014年度からの制度運用に従事,2018年から資格制度運営委員会の委員長を拝命.1984年4月~2019年11月;日本電気株式会社に勤務,2018年4月~2019年11月;理化学研究所(日本電気からの出向),2019年12月より株式会社理研鼎業において理研の産学連携支援業務に従事.

パネリスト

浜本 拓(株式会社 ラック CITPコミュニティー 代表)

浜本 拓

【略歴】愛媛県砥部町生まれ.株式会社ラックにて金融業を中心としたさまざまなシステム開発案件に関わり,現在は経営管理部門で企業組織目標達成のための企画立案,実行を推進.情報処理技術者(PM),PMP.

パネリスト

菊池 修(NTTテクノクロス 株式会社 セキュアシステム事業部 アシスタントマネージャー)

菊池 修

【略歴】主に通信事業関連のミッションクリティカルなシステム開発を担当,ITアーキテクトとしてシステム構想デザインや各種アーキテクチャ設計に従事.近年はAIを活用した既存業務の自動化・可視化に関連した顧客課題の解決策立案や要件定義を担当しつつ,テクニカルアドバイザーとして全社レベルの技術支援にあたっている.2020年よりCITPフォーラム幹事.

パネリスト

後藤 協子(株式会社 日立製作所 システム&サービスビジネス統括本部 IT人財マネジメントセンタ センタ長)

後藤 協子

【略歴】日立製作所所属.入社以来,社内のIT人材育成業務に従事.2013年より日立グループ内のITプロフェッショナル認証制度を担当し現在に至る.情報処理学会企業認定審査委員会副委員長.