情報処理学会第84回全国大会 会期:2022年3月3日~3日 会場:愛媛大学 城北キャンパス

日本機械学会/情報処理学会 合同企画 モノづくりと情報処理における人材育成について

日時:3/4 12:40-15:10

会場:第3イベント会場

【セッション概要】日本機械学会と情報処理学会は2021年8月,両学会での入会金相互免除を含む連携についての覚書を締結した.これを受けて,2022年3月3日(木)~5日(土)に愛媛大学で開催される情報処理学会第84回全国大会で,両学会の連携企画として人材育成のフォーラムを企画する.両学会からそれぞれ総論としての人材育成の取り組みを紹介し,日本機械学会からはモノづくりにおける人材育成について,情報処理学会からは先端ITスキル育成について紹介する.またモノづくりや情報処理技術の立場で,相互への要望も含めて人材育成のあるべき姿や方向性についてパネル討論する.

司会

萩谷 昌己(東京大学 情報理工学系研究科 教授)

萩谷 昌己

【略歴】1982年4月 京都大学数理解析研究所助手.1988年10月 京都大学数理解析研究所助教授.1992年4月 東京大学理学部助教授.1993年4月 東京大学大学院理学系研究科助教授.1995年11月 東京大学大学院理学系研究科教授.2001年4月~ 東京大学大学院情報理工学系研究科教授.2010年4月~2013年3月 東京大学大学院情報理工学系研究科研究科長.2011年10月~2017年9月 日本学術会議会員.2021年4月~東京大学Beyond AI研究推進機構機構長.

12:40-13:10 講演(1)

中山 良一(元工学院大学)

中山 良一

【講演概要】日本機械学会で行っている人材育成教育事例の概要の紹介.先ず,機械系技術者が社会から求められている状況とその背景を述べる.その要望に応える学会の組織と実施している教育・研修活動事例を概説する.また,大学・高専で積極的に推進している教育事例として,機械系人材に求められるエンジニアデザイン教育は,社会が求めている機械系技術者像を想定して,多様な人材(異なる言語,異文化,異なる専門性など)が協同して目的を達成するプロセスを体験的に学習している.この結果,機械系エンジニアは自身の専門分野だけではなく,幅広い知識(機械分野内外)の必要性を理解し,社会で仕事をする際にも他分野との積極的な技術交流を実践している.

【略歴】1975年電気通信大学機械工学科修了,(株)東芝原子力技術研究所にて原子力用ロボット開発に従事,その後研究管理担当,本社スタッフとして新規事業企画・運営,2002年東芝総合人材開発(株)へ転籍,マネジメント教育,管理部門で常務取締役,2010年工学院大学へ,技術経営,PBL教育を担当,2017年定年退職.1973年日本機械学会に入会,現在フェロー,名誉員.

13:10-13:40 講演(2)

有坂 寿洋((株)日立アカデミー 研修開発本部 担当本部長)

有坂 寿洋

【講演概要】近年のDXや社会課題解決の流れを受けて,機械系技術者は自身の専門性や担当製品に集中するだけでなく,幅広い知識と他分野との境界領域への挑戦が必要となっている.とりわけDXの根幹をなす,CPS(Cyber-Physical System)における機械系技術の役割を明確にするとともに,そのためにあらたに学ばなければいけないITリテラシーの獲得が急務となっている.ここでは新しい時代におけるものづくり技術者の人材育成について述べるとともに,変革が求められる中で奮闘する,機械系技術者の悩みや課題意識について取り上げ,情報処理技術者との相互理解に向けた一端としていきたい.

【略歴】1994年 東京工業大学 大学院理工学研究科 機械工学専攻 博士後期課程修了. 同年4月(株)日立製作所 機械研究所に入社後、磁気ディスク装置(HDD)の機 構・制御技術の研究開発、(株)日立グローバルストレージテクノロジーズにて HDDの製品開発に従事した後、日立研究所にて振動制御技術、ロボティクス技術 開発に携わる.2020年4月、(株)日立アカデミーに転籍、技術研修の企画、実施 を担当.博士(工学),日本機械学会フェロー

13:40-14:10 講演(3)

中山 泰一(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 教授)

中山 泰一

【講演概要】情報処理学会では,小学校から高等学校・大学まで一貫した,世界をリードする情報教育を実現するため,情報処理教育委員会とその傘下の委員会においてさまざまな人材育成と教育の活動に取り組んでいる.たとえば,中高生が探究活動を発表する場として全国大会での「中高生情報学研究コンテスト」を実施している.また,高等学校情報科の教員研修の実施や,動画教材の公開をしている.これらの情報処理学会の取組みについて紹介する.

【略歴】1988年東京大学工学部計数工学科卒業.1993年東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了.博士(工学).同年より電気通信大学において,計算機システム,並列分散処理,情報教育の研究に従事.情報処理学会において,論文誌ジャーナル編集委員会編集長,初等中等教育委員会副委員長などを務める.2020年度より教育担当理事.2014年度学会活動貢献賞,2016年度山下記念研究賞,2017年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞受賞.日本学術会議特任連携会員.

14:10-14:40 講演(4)

中川 八穂子(株式会社 日立製作所 研究開発グループ デジタルPFイノベーションセンタ シニアプロジェクトマネージャ 兼 技術戦略室 Chief Digital Officer)

中川 八穂子

【講演概要】先端ITとはデータサイエンス/AI/IoT等先端情報技術の総称で,デジタルトランスフォーメーション推進に必須な技術である.先端ITスキルはIT系のみならず,機械系エンジニア等モノづくりの現場に携わっているエンジニアにも必要なスキルとなってきた.背景に「モノ」自体がネットに接続され,更にクラウドと連携し高度知能化されることにより「モノのスマート化・サービス化」によるユーザ価値向上や人との共生が求められるようになったことがある.本講演では、Node-RED等OSSやMATLAB®等商用ソフトを使いAI活用でモノの価値を向上させる事例と、このような価値創出に必要となる先端ITスキル育成の情報処理学会取組みについて述べる.

【略歴】東京大学理学部卒業後昭和56年日立製作所入社、日本初ベクトル型スーパーコンピュータHITAC S-810等の開発に従事後、ベクトルスカラ融合型スーパーコンピュータSR8000を提案し方式/論理/FW設計等を担当. 平成20年中央研究所に異動し、組込みシステム基盤研究所長等を歴任、現在は研究開発グループの研究高度化や協創に資するプロセス変革やIT環境を担当. 文部科学省HPCI計画推進委員会委員. 情報処理学会においては19-20年度副会長及びデータサイエンティスト戦略委員会委員長、現在技術応用運営委員会委員長.

14:40-15:10 パネル討論

モデレーター

萩谷 昌己(東京大学 情報理工学系研究科 教授)

萩谷 昌己

【略歴】1982年4月 京都大学数理解析研究所助手.1988年10月 京都大学数理解析研究所助教授.1992年4月 東京大学理学部助教授.1993年4月 東京大学大学院理学系研究科助教授.1995年11月 東京大学大学院理学系研究科教授.2001年4月~ 東京大学大学院情報理工学系研究科教授.2010年4月~2013年3月 東京大学大学院情報理工学系研究科研究科長.2011年10月~2017年9月 日本学術会議会員.2021年4月~東京大学Beyond AI研究推進機構機構長.

パネリスト

中山 良一(元工学院大学)

中山 良一

【略歴】1975年電気通信大学機械工学科修了,(株)東芝原子力技術研究所にて原子力用ロボット開発に従事,その後研究管理担当,本社スタッフとして新規事業企画・運営,2002年東芝総合人材開発(株)へ転籍,マネジメント教育,管理部門で常務取締役,2010年工学院大学へ,技術経営,PBL教育を担当,2017年定年退職.1973年日本機械学会に入会,現在フェロー,名誉員.

パネリスト

有坂 寿洋((株)日立アカデミー 研修開発本部 担当本部長)

有坂 寿洋

【略歴】1994年 東京工業大学 大学院理工学研究科 機械工学専攻 博士後期課程修了. 同年4月(株)日立製作所 機械研究所に入社後、磁気ディスク装置(HDD)の機 構・制御技術の研究開発、(株)日立グローバルストレージテクノロジーズにて HDDの製品開発に従事した後、日立研究所にて振動制御技術、ロボティクス技術 開発に携わる.2020年4月、(株)日立アカデミーに転籍、技術研修の企画、実施 を担当.博士(工学),日本機械学会フェロー

パネリスト

中山 泰一(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 教授)

中山 泰一

【略歴】1988年東京大学工学部計数工学科卒業.1993年東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了.博士(工学).同年より電気通信大学において,計算機システム,並列分散処理,情報教育の研究に従事.情報処理学会において,論文誌ジャーナル編集委員会編集長,初等中等教育委員会副委員長などを務める.2020年度より教育担当理事.2014年度学会活動貢献賞,2016年度山下記念研究賞,2017年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞受賞.日本学術会議特任連携会員.

パネリスト

中川 八穂子(株式会社 日立製作所 研究開発グループ デジタルPFイノベーションセンタ シニアプロジェクトマネージャ 兼 技術戦略室 Chief Digital Officer)

中川 八穂子

【略歴】東京大学理学部卒業後昭和56年日立製作所入社、日本初ベクトル型スーパーコンピュータHITAC S-810等の開発に従事後、ベクトルスカラ融合型スーパーコンピュータSR8000を提案し方式/論理/FW設計等を担当. 平成20年中央研究所に異動し、組込みシステム基盤研究所長等を歴任、現在は研究開発グループの研究高度化や協創に資するプロセス変革やIT環境を担当. 文部科学省HPCI計画推進委員会委員. 情報処理学会においては19-20年度副会長及びデータサイエンティスト戦略委員会委員長、現在技術応用運営委員会委員長.