視覚障がい者は仮名漢字変換を行う際、詳細読みにより漢字を区別している。しかし、詳細読みでは説明語の同音異義語が区別できない場合、漢字の想起が困難であるという欠点がある。この問題を解決するため、変換候補の漢字に対して類義語などの意味情報で説明する手法が提案され、より正確な漢字の想起を可能にした。しかし、似た意味の漢字の区別や固有名詞への付与が困難、人手での意味情報の抽出が必要という問題があった。そこで、本研究では詳細読みの説明語に対してWord2vecを用いて自動的に類義語を抽出し、意味情報として付与する手法を提案する。従来手法と提案手法による詳細読みの説明を聞いて、漢字を書き取る実験を行った結果、提案手法の方が漢字を正確に想起できることが明らかになった。