情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

7W-05
畳み込みニューラルネットワークを用いた色の恒常性の学習によるドレスの色の錯視の再現
○市川貴大,野口 渉,飯塚博幸,山本雅人(北大)
錯視とは視覚に関する錯覚のことである.錯視の原因は脳の補正や予測であると
考えられており,ニューラルネットワークモデルに補正や予測を学習させること
で錯視を起こすことが示されている.本研究では人によって「青色と黒色」と
「白色と金色」の見え方があるドレスの色の錯視の再現を試みる.この錯視の原
因の一つとして考えられている色の恒常性の獲得が再現につながると考え,RGB
空間で乗算変換(RGB値を定数倍)した画像の復元を畳み込みニューラルネットワ
ークモデルに学習させた.その結果,RGB空間の全ての軸に対して同じ乗算変換
を行うと,「青色と黒色」,軸によって異なる乗算変換を行うと,「白色と金色」
の見え方に近づくことを示した.