情動知能における共感性は対人関係において重要な役割を果たしている。しかし共感性を評価するにはアンケートが用いられており、主観的であるため恣意的に回答することができる。そこで本研究では脳血流量から客観的に共感性を推定する手法を提案する。
　本提案手法では、NIRSから得られた脳血流量にたいしてダイナミックベイジアンネットワークを適用することで共感性伝播ネットワークを構築する。このネットワーク構造は任意の部位から他の部位への依存度を確率の大きさによるリンクで特徴づける。さらにこのネットワークにおける構造の時間変化を考慮するためLSTMを適用することで共感性を推定する。18名を対象にした検証実験の結果RMSEは3.58となった。