意味の創造過程と類推・転移学習を探求するための仮説として提案された不定自然変換理論（TINT）は，まず比喩理解のモデルとして研究が進められている．TINTではイメージの意味をそのイメージからの連想関係と定義し，喩辞から被喩辞への意味構造の対応付けの探索過程として比喩理解をモデリングする．TINTの有効性についてはいくつかの比喩を用いての検証がなされてきたが，喩辞と被喩辞の意味の定め方について詳しい検証が行われていなかった．本発表では，どのような意味の定め方がTINTに適しているのかを検証するため，喩辞・被喩辞の意味の定め方として3つの方法を用いてシミュレーションを行い，人間の比喩解釈と比較する．