情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

7Q-08
芸術性と可読性を備えたくずし字の生成
○荒木亮介,寺沢憲吾(はこだて未来大)
くずし字は近世まで使われていた文字で,明治期に現代の文字へと変化した.その変化は大きく,現代の日本人の多くはくずし字を読めない.よって,古典籍は現代人から親しまれなくなり,古典籍が秘めている情報や美術品としての価値が失われつつある.しかし,近年の機械学習の発展により,古典籍の翻刻や古典文字の復刻の研究が進み,古典籍の価値が見直されている.そこで我々は古典文字の復刻に目を向けた.単一文字に置き換えることを想定した従来のフォント生成手法ではなく,原典に出現する文字を変形し,可読性を向上させる文字生成手法を提案する.本手法で,単純な構造の文字においての有効性を確認した.