情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

7M-05
巡回セールスマン問題に対する「共通部品」の利用が解探索性能に与える影響の調査
○板倉弘樹,藤田実沙(中京大)
巡回セールスマン問題は,全ての都市を1度ずつ訪問して最初の都市に戻ってくる巡回路のうち,総距離が最小となるものを求める問題である.巡回セールスマン問題に対して2-opt法とアニーリング法を組合わせた手法で近似解を複数個求めると,それらの解の中で共通して利用される枝とそうでない枝が発生する.この共通して利用される枝は最適解にも含まれる可能性が高いと考えられる.そこで,これらの枝を「共通部品」と呼ぶこととし,共通部品が初期解の生成時に解に含まれやすくする手法を提案し,その性能を評価した.数値実験の結果,共通部品を利用することにより,計算時間を維持したまま精度の向上が見込めることが分かった.