7H-03
デッサン教育への活用を意図した視線情報の分析手法の検討
本研究は、美術・デザインの基礎教育であるデッサンの学習コンテンツを開発するための基礎研究である。デッサンの描写または指導の過程では「観察する」ことが重視されるが、視線追跡装置を利用すれば、熟練者と初学者との観察時の視線特性の差異を客観的に明らかにできると考えた。また、両者の視線特性を活用した学習コンテンツを開発することにより、体験に依拠する従来の指導方法とは異なるデッサン教育法を考案できる可能性が開かれると考えた。本稿では、視線追跡グラスを用いた熟練者と初学者の視線計測を試行し、デッサン教育に適した視線情報の分析手法の検討について報告する。