近年、時系列データの予測においてTransformerを用いた手法が注目されている。例えば、商品の販売量予測などにも利用されているが、複数商品の販売量を束ねてTransformerで予測した場合、自身の商品の実績と関係のない他商品の実績がノイズとなり、むしろ、予測性能の低下する傾向が観察される。そこで本研究では、予測の対象となる商品自身の販売実績から予測を行う時間軸方向のTransformerと、商品の関係性を学習するTransformerを組み合わせて予測を行うモデルを提案する。実験では1週間先の販売数を予測するタスクにおいて、従来のTransformerより予測性能が向上したことを示した。