人の歩行情報は，動画像などの多様な媒体で記録されている．そして歩行情報から人物の行動パターンや場所ごとの特徴を発見することで，交通やマーケティングなど多様な目的への応用が可能となる．本報告では，複数のカメラで撮影された広範囲かつ長時間の膨大な歩行情報に対して，歩行者が急いでいるか，ゆっくりかといった「歩行状態」を考慮した可視化手法を3種類提案する．1つ目は，撮影範囲を分割した各エリアに対する歩行者群の空間分布を帯グラフで可視化する手法，2つ目は，歩行状態分布が時間でどのように変化するかを積み上げ折れ線グラフで可視化する手法，3つ目は，特徴的な類似度の高い歩行経路を線描画で可視化する手法である．