5ZC-05
Intel SGXと差分プライバシーを用いた個人ゲノム情報解析システム
近年,個人のゲノムデータが大量に算出され,これらを収集して分析できる仕組みの需要が高まっているが,個人ゲノムは機密性の高い情報であるため,適切なリスク管理が必要である.そこで本研究では,1.サーバー上にデータを保管し,分析する際に生じ得る情報漏洩のリスク,2.データの統計値を開示する際に個別のデータ由来の情報が推論され得るリスクを想定し,双方への対策を備えた実用的なシステムを提案する.提案システムでは,データを暗号化して保管し,分析の際はIntel SGXの保護領域内でのみデータを復号,分析することにより1のリスクを防ぎ,差分プライバシに基づき統計値に摂動を与えることにより2のリスクを防ぐ.