情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

5ZC-04
完全準同型暗号におけるBNNを用いた高速な秘匿推論手法の実装と評価
○橋詰陽太(京大),古川修平(放送大),松本直樹,伴野良太郎,松岡航太郎,佐藤高史(京大)
プライバシーに配慮した機械学習において、Leveled準同型暗号(LHE)を利用することでデータを暗号化したまま推論を行う試みがなされている。しかし、モデルに応じてパラメータを選定し暗号文が破綻しないか複雑な検証を行う必要がある。完全準同型暗号(FHE)ではパラメータの再選定をすることなく容易に利用できるが、多大な計算時間を要する。
本研究では、FHEの一種であるTFHEと2値化ニューラルネットワーク(BNN)を利用した計算処理の削減により秘匿推論を高速に行う手法を提案する。提案手法に基づく実装を行い、MNISTを用いたベンチマークにおいて1分未満で推論が可能であることを実機で確認した。