情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

5ZC-03
完全準同型暗号を用いたゲノム秘匿情報検索のbootstrap処理におけるSSD適用に向けた検討
○辻 有紗(お茶の水女子大),圓戸辰郎(キオクシア),小口正人(お茶の水女子大)
近年クラウド環境の発展やビックデータの活用に伴い、完全準同型暗号(以下:FHE)を用いた秘密計算技術の実用化に向けた研究が盛んに行われている。FHE処理では、時間空間計算量が膨れ上がるが、その中でもボトルネックはbootstrapと呼ばれる処理である。bootstrapとは暗号文同士を演算する際に蓄積するノイズを取り除くため複数の鍵を用いて暗号化・復号化を行う処理を指し、実行には膨大なメモリ容量を要する。一方、処理の中身はデータのread/writeが多く、並列処理を用いた実行時間の短縮が可能である。そこで、本研究ではゲノム秘匿検索アプリケーションを対象として、大容量高速なSSDを用いてデータの並列処理を行う事によるbootstrap処理の高速化を検討する。