5ZA-08
光学特性を用いた窓ガラスの防犯性能の評価
侵入窃盗を目的とした建物への侵入において,最も使用される方法は「ガラス破り(携行が容易な器具を使って窓ガラスを破る方法)」である.これに対抗するには,既存の窓ガラスの防犯性能を知る必要があるが,著者らが知る限りでは当該方法は提案されていない.本稿では,防犯性能の有無を光学的に診断する手法を提案する.防犯ガラスに使用されているフィルムには紫外線帯域に1つ,赤外線帯域に3つの吸収が見られる.このため,窓ガラスの分光スペクトル分布を観測したときに同様の特徴が見られるならば防犯性能があると判断できる.実験の結果,防犯ガラスには上記のスペクトル分布があり,それ以外のガラスには見られないことが分かった.