情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

5P-04
見かけの点拡がり関数の歪みに基づく法線推定
○井手優希,川原 僚,岡部孝弘(九工大)
半透明物体に入射した光は,表面下散乱により入射位置とは異なる位置から出射するため滲んで見える.そのため,パターン光投影法や照度差ステレオによる半透明物体の3次元形状・法線の推定は容易ではない.本稿では,表面下散乱による光の滲みを逆手にとって,点拡がり関数(PSF)の見かけに基づく法線推定法を提案する.提案手法では,表面下散乱特性が等方的なPSFで記述される半透明物体を対象として,物体表面上で観察される見かけのPSFが,光源方向と視線方向に依存してどのように歪むのかを明らかにしたうえで,光源方向と視線方向が較正済みの画像から法線を推定する.実画像を用いた実験を行い,提案手法の有効性を示す.