情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

5A-06
k段飛ばしMrR法の数値特性と並列化効率の数値的検証
○森下貴康,董  然(東京工科大),阿部邦美(岐阜聖徳学園大),生野壮一郎(東京工科大)
共役勾配法に代表されるKrylov部分空間法はアルゴリズムが単純なため並列化が容易である一方で,並列化された内積計算はプロセッシングユニット間の集団通信時間が計算時間に対して増大するため,並列化効率の劣化の原因になることが知られている.
Mister R(MrR)法は,数学的には共役残差法と等価なアルゴリズムであるが,実装方法が異なるため,収束特性が通常の共役残差法と比較して優位になる可能性がある.本研究では,並列化を前提とした通信回避技術の収束性を改善するために,k段飛ばしMrR法を提案し,その収束特性を数値的に検証する.また,大規模問題において並列クラスタに実装し,その並列化効率を検証する.