険しい山岳地帯では、豪雨に伴う崖崩れなどから災害の影響を緩和する目的で、停電や道路の寸断が生じても最低限の双方向通信機能を維持したいとのニーズがある。そこで本研究では、省電力性と長距離伝送に優れるプライベートLoRa通信モジュールを用いて、乾電池のみで1年間以上稼働可能な長距離マルチホップネットワークを試作している。LoRaは通常はマルチホップネットワークへの適用を想定していないが、これに高度な間欠受信機能を実装してマルチホップ化し、かつ高信頼化のため冗長構成とした余剰通信モジュールを活用して省電力性を維持したまま双方向通信機能を実現している。