情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

4ZK-06
“写しとしてのコンピュータ” KOPACの技術史的意義について
○前山和喜(総研大),林 裕佳,尾嵜悠介,田中輝雄(工学院大)
高橋秀俊編『パラメトロン計算機』(岩波書店)に「PC-1の写しに近いものが防衛大学,工学院大学でそれぞれ作られた」という記述がある.本研究は,1960年ごろより作られ始めた上記のコンピュータに関して調査研究を行なった結果と,「写し」という言葉に関する技術史的意義について論ずるものである.KOPACは,これまでの日本のコンピュータの歴史に関する言及の中では,ほとんど扱われていない電子計算機である.実際に使われていた計算機であるにも関わらず,それについて語られず,史料すら残されてこなかった.本研究は,そのような視点から,コンピュータを再評価するという試みでもある.