4U-05
複数部位の画像を用いた実践的な植物病自動診断システムの提案と課題
これまでに,画像を利用した植物病自動診断を目的としたモデルが提案され一定の精度が報告されているが,それらは葉表など植物の特定の部位ごとに独立したモデルとなっている.一方,専門家が植物病を診断する際は,特定の部位のみではなく複数の部位を見ることによって診断が行われている.実用的な高精度のモデル構築には,こうした複数部位の画像入力に対応する植物病診断モデルがより効果的であると考えられる.本稿ではより実践的な自動診断システム構築のため,実圃場で撮影されたきゅうりの126,115枚の画像を用いて,複数部位を用いたCNNベースの診断モデルを構築し評価することで,その利点,課題などを報告する.