近年、マイクロサービスアーキテクチャというシステムの個々の機能をサービスとして分割し、API によって連携させるアーキテクチャが普及している。
サービス間の依存関係の把握やトラフィックのレイテンシなどのモニタリングするために分散トレーシングの技術が用いられている。
現在、トレーシング情報は可変長な HTTP ヘッダーに存在するため、下層レイヤでのトレーシングは困難である。
そのため、システムがダウン状態の際、アプリケーション側の問題であるか、ネットワーク側の問題であるかという原因の切り分けが難しい。
本研究ではトレース情報を可変長の部分から移動させ、マルチレイヤでのトレーシングに対応させる。