我が国では学習指導要領が改訂され、高校の「情報科」では2022年度から学年進行で必修科目「情報Ⅰ」及び選択科目「情報Ⅱ」の2科目が実施されるが、これまでの教科内容が有意にレベルアップされているため、担当する教員にはこれまで以上の教科内容の理解と指導方法の工夫等が求められる。
筆者はこれまでアメリカ・イギリス等の欧米諸国及びアジアの諸国でのCS教育の動向（カリキュラム・教育実践・教員養成・教員研修等）についての調査研究を行ってきた。本稿ではアメリカの初等中等教育段階でのCS教育担当教員に求められる資質・能力の最新動向について、CS教員資格認定試験（PRAXSIS―5652）を中心に紹介し、我が国のCS教員の指導力の育成・向上に向けて示唆するものについて考察する。