情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

2ZM-06
非同期シグナルコミュニケーションを進化させる捕食・被食者エージェントモデルによる絶滅現象の解析
○菅野貴成,大林 武,西 羽美,木下賢吾(東北大)
生物は同種同士で様々な信号のやり取りを行い、その中でも化学信号は哺乳類から原始的な微生物まで広く使われている。一方、これらの信号は生態系の中で他の種に盗聴され利用されることがあり、複雑な相互作用の中で進化してきた。しかし、進化の過程でどのような形態が生き残り、あるいは絶滅したのかを実際の生態系の中に見出すのは難しい。そこで本研究は計算機シミュレーションを通して、共進化的な作用の中で信号のやり取りがどれほど系に影響を与えるか明らかにすることを目的とする。特に捕食ー被食関係に注目して、マルチエージェントモデルを用いた共進化的な方法によって、信号のやり取りの影響を系の安定性とその振る舞いに結びつけて評価した。