近年の大学教育において,教育改善と学習支援を目的とし,授業内外を問わず膨大な量の学習データを蓄積,分析するラーニング・アナリティクスが進められている.岩手県立大学ソフトウェア情報学部では「離散数学」授業（1年後期,履修者約100名,授業内容は命題論理,集合,関係,関数,グラフ,木）を対象とし,出席,課題,試験,授業後の学習支援室での指導を行っている．
本研究では,意欲が低く成績が落ちている学生の成績向上を目的として,4種類の学習意欲検査および学習データから意欲や不安などと成績の関係を分析した結果を学生にフィードバックすることにより,動機づけを行う.
本稿では,動機づけ手法とそのフィードバックの効果を分析した結果について述べる.