2017年に小・中学校でダンスが必修化したこともあり、若い世代のダンス人口はサッカーや野球に比べても増加傾向にある。その一方で、中学校でもダンスを教えられる先生は多くない。そこで、ダンスのセルフトレーニングにおけるレベルアップ支援を本研究の目的とし、先生がいない環境でもVRを用いてダンスの練習ができ、効果的なフィードバックを与えるシステムを考案する。

アプローチとしてまず1つ目に、ダンススタジオをVRで再現し、振り付けや自身のダンスを動画でなくVRで見ることによって効果的なフィードバックを目指す。2つ目に、ダンスに対して効果的なアドバイスを提案する。あらかじめアドバイスになりやすい項目をいくつか決め、ダンスの3Dモーションデータを入力とし、対応するアドバイスのクラスを出力とする深層学習モデルを作成する。

深層学習について、アドバイスの必要な訓練者のダンスの3Dモーションデータ、及びそれに対するアドバイスをデータとして収集する。データの数が不十分なことが予想されるが、対照学習を取り入れることで良い表現ベクトルの獲得を目指す。評価については精度面での評価に加えて、定性的な評価としてセルフトレーニングシステムを用いて被験者実験を行い、アンケートを行う。