デバイス間の通信におけるメッセージの改ざんやなりすましを防止するメッセージ認証の1つとして、共通鍵暗号方式に基づいたメッセージ認証コード（MAC）がある。MACにおけるメッセージの検証に用いられるタグについて、複数の送信者からそれぞれ異なるメッセージに対して生成したタグを1つに集約し、検証者がその集約タグに対し1回検証するだけで送信者全員のタグを検証可能とするアグリゲートMACに着目した。石井らは2020年に、直並列グラフで表現される順序をなす送信者のタグ集約を可能とする方式を提案したが、本論文では、その順序構造を有向非巡回グラフ（DAG）に拡張し、さらにその安全性について考察する。