脳神経領域の診断支援や負担軽減のため，脳MRI画像を対象とした類似症例検索（CBIR）技術の実現が望まれている．3次元脳MRI画像は高次元情報であるため，CBIRの実現には病気の特徴を保持する適切な次元削減による特徴抽出が必要である．しかし，従来の手法により得られる低次元表現は解剖学的な解釈性に乏しく，未知のデータに対する信頼性などに課題が残されている．本報告では，変分オートエンコーダ（VAE）に各低次元表現の影響を局所化する制約を導入する．それにより，病徴を保持しつつ解剖学的解釈性が高い低次元表現が獲得可能なLocalized-VAEを提案するとともに，定量評価の結果を報告する．