本論文では，レビュー時系列データの評点分布変化の検出を行い，その検出結果における各ユーザの異常性を定量的に評価する手法を提案する．一般に，ユーザのレビュー評点行動の異常性を定量的に評価する方法として，投稿レビュー数を考慮した評点平均値のz-scoreなどが考えられるが，このような手法では極端に高い（低い）評点のみ投稿するようなユーザの検出に限られる可能性が高い．それに対し，提案手法では，レビュー点数を順序カテゴリカルデータとして扱い，その多項分布の変化を複数のレジームとして考えることによって，各レジームの評点分布におけるユーザの異常性を定量的に評価することを可能としている．