目に見えない物理現象である音を聴覚のみで詳細に理解することは容易ではない。音場の可視化技術において，音の伝搬特性を示す室内インパルス応答を測定することは有効な手法であるが，広範囲を可視化するには室内インパルス応答を膨大な点で測定する必要があり，測定は非常に困難となる。本研究では，効率的かつ高精度な可視化を目指し，少数のマイクロホンを用いて室内インパルス応答の空間補間による音場の可視化に取り組む。提案手法では音源の事前モデルの導入と音源の位置誤差を考慮した虚像法とスパース等価音源法を組み合わた空間補間手法を提案する。シミュレーション実験によって提案手法の有効性を評価し，その結果を報告する。