点字初学者である学生がオンライン授業を受講する場合、触読速度が授業進度に追い付かず、適切なタイミングで参照すべき授業資料にアクセスできないことがある。また、教員は学生の触読状況が把握できず、授業進度と触読速度の不一致により、学生が授業についていけない可能性もある。本研究では、学生の触読状況を遠隔地の教員へとリアルタイムに提示する触読位置伝達システムを提案する。触読位置検出には、タッチパネルを用いる手法と画像認識を用いる手法の2つを検討した。遅延時間や触読量をもとに提案システムの評価を行った結果、学生と教員との間で状況を共有することが可能となり、両者とも改善が認められ、一定の有効性が示唆された。