講義中，学習者の状況を教授者がリアルタイムに把握できることは教育効果の向上に有用であると考えられる．一方，特にオンライン授業においては学習者のプライバシーへの配慮も必要である．カメラ越しの監視や，操作状況を監視するソフトウェアを学習者の端末に導入することは好ましいとは言えない．そこで本研究では，学習中の机に発生する振動の特徴から学習者の状況を推定し，これを学習支援に活かす方法を試みる．将来的にはこれを専用デバイスとして実装し，机上に設置するだけで学習者に支援を提供できるようにすることを目指している．本稿では，学習者の状況を深層学習により推定する方法と，これを用いた試作システムについて述べる．