住宅用のIPアドレスで動作するPCやスマートフォンをプロキシとして利用するResidential IP Proxyサービスの市場規模が拡大している．本来は検閲ネットワークなどの制約を回避して自由なインターネットサービスのために住宅用のIPアドレスをプロキシとして提供されているが，悪意ある用途で使われていることがこれまでに報告されている．
　そこで，本研究では代表的なResidential IP ProxyサービスであるProxy RackとBright Dataのproxy IPアドレスを収集し，情報通信研究機構が提供する非対話型ハニーポット分析基盤NONSTOPとマルウェア検査サービスVirus Totalを用いて， 2つのサービスの不正行為の頻度，種類，および，不正を行うproxyの分布を明らかにする．