情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日 情報処理学会 第84回全国大会 会期:2022年3月3日~5日

1ZB-05
covid-19における避難所内における被災者の健康管理システムの提案
○門井彪流,小菅 龍,平田一輝,安部惠一(神奈川工科大)
東日本大震災などの過去の大規模災害において,避難所生活中の被災者のQoL(Quality of Life)が十分に考慮されていなかったという報告がある. これは2011年以前の災害対策は災害被害を最小化する「防災」に力点が置かれていたためである.このため,避難所での被災者のQoLは軽視され,長期化する避難所生活における健康状態の悪化(感染症などによる悪化)や要配慮者に対するケアなどは全く考慮されていなかった.
そこで,過去の我々の研究では,ICT(Information and Communication Technology)を用いて被災者情報御を収集して名簿作成及び救援ニーズの発信から被災者の健康状態の管理までを一貫して行う避難所管理システムの開発を行った.現在,covid-19の流行により,避難所内において被災者の一人一人の健康管理及び,隔離など適切な避難場所の誘導など避難所管理が必要となってくる.
そこで,本研究では長期的な避難所生活において,被災者の健康状態をリアルタイムに監視し,健康悪化を検知したら適切な場所(例えば個室などに隔離等)へ誘導できるようにするための被災者の健康管理システムを検討したのでその詳細を報告する.また,現在感染拡大が問題となるcovid-19などに感染し急激に肺炎などになるのを推定できるシステムについて検討し,実際プロトタイプを開発したので紹介する。