エクスターナルグリッドは，ネットワーク上の多数の計算機で処理を行うが，処理内容流出の危険性がある．特に複数の計算機で同一処理を行い，最速の結果を用いて処理時間を短縮し，かつ，多数決で信頼性を確保する先行処理で危険性が高まる．機密性改善のため，過去に利用した計算機の処理性能を記録し，性能の近い計算機を利用する手法がある．性能の近い計算機の利用は，先行処理開始から結果確定までの時間を短縮し，計算機の利用数を減らすことで危険性を低減する．一方で，同一計算機が同一プログラム内で何度も利用され，多くの情報を取得される危険性がある．本稿では，この危険性を低減する手法を提案し，定量的に評価する．