近年，登山ブームにより登山人口は増加傾向にあるが，それと共に遭難などの事故も増加している．登山で重要なことは，エスケープ判断を下すために目的地までの到着時刻を推定することである．従来は地図に記載された標準時間，勾配から求めた歩行速度，Web上に記録されている様々な登山者の歩行時間データなどを用いていた．しかし，これらの方法では個人差を考慮できていなかったり，多くのデータが必要となってしまう．そこで本研究では，多くのデータを必要とせずに，登山者の歩行速度と勾配から個人差を考慮した到着時刻の推定手法を提案し．その推定到着時刻を用いることでエスケープ判断を支援するアプリを開発する．