視覚障害者の転落事故等を回避するため、その歩行行動を支援するさまざまな技術や製品が開発されている。しかし特殊なデバイスを用いることから初期費用が高くなることも多く、導入の妨げとなっている。本研究では視覚障害者においても利用率の高いスマートフォンを用いることで、導入障壁の低い歩行支援技術の検討を行う。本稿では利用者の周囲状況判断に焦点を当て、スマートフォンのカメラ及び赤外線センサによるRGBDデータを用いた危険箇所（階段・段差）認識手法を提案する。深層学習の1モデルであるResNetを使用したCNN分類器を用いることで、非認識物体がある場合においても高精度な認識結果を示し、その有効性を確認した。