水族館や養殖場の魚群をカメラで撮影した画像から尾数を計測するための実用的な手法を提案する。現在は柄杓とバケツを用いて尾数を計測することで生育状況を管理している。人手による方法は作業員の負担が大きい。特に魚は外傷によるストレスに影響され、死滅に繋がる可能性が高い。そこで魚群が写った画像から個体を検出する。しかし、画像中には水面上の光の反射や、生育に必要な機材が写り込むなど遮蔽物が存在する。また、魚影や水面の色味は天気やカメラの位置により変化する。これらの問題に対応するために遮蔽部分を自然に補完し、水面の色味を学習画像に近づける等の複数の画像処理手法を組み合わせた実用的な個体検出手法を提案する。