日常生活において，都市の歩道や駅構内など様々な方向に歩行者が入り乱れるような混雑環境では歩行者同士が接触・衝突することがある．このような衝突回避のために歩行者の行動予測を用いる手法が提案されている．行動予測には予測対象の姿勢情報が必要となるが，既存の姿勢推定手法では混雑環境において，歩行者同士の重なり等の問題から十分な精度を達成できていない．また，リアルタイムな推定に必要な処理速度も得られていない．本論文では観測者と衝突する可能性のある歩行者の抽出を行い，同時に姿勢推定する人数を限定することで，姿勢推定精度を維持させたまま処理速度を向上させる手法を検討する．