5M-07
符号化開口を鍵とする情報秘匿方式の基礎検討
本論文では,符号化開口を鍵とする情報秘匿化技術を提案する.一般に,高周波成分として埋め込まれた電子透かしは,焦点距離外で撮影された場合に焦点ボケにより破壊されてしまうため,抽出が困難となる.符号化開口は,焦点ボケが生じた場合にも画像の高周波成分を保持することが可能であるが,広い深度範囲で透かしの抽出を可能とする開口を実現することは難しい.本研究では上記の特性を逆手に取り,焦点距離外のある撮影距離において,鍵となる符号化開口を用いて撮影を行った場合にのみ抽出が可能な情報秘匿方式を検討する.