5F-04
新型コロナウイルスパンデミックにおける公衆衛生行政と情報システム-国内における動向とデジタル庁開設へ向けた教訓-
2020年の新型コロナウイルスによるパンデミックで行政機関には様々な業務負担が生じ,ファックス中心の業務慣行の非効率が注目された.そこで厚生労働省は,保健所等の負担軽減の為ウェブシステムを開発し代替を図った.だが業務知識を欠き設計したシステムは実際の業務や各自治体の業務支援策と合致せず,その利用は低調であった.
行政の情報システムには失敗事例が多く知られ,現在デジタル庁の設置を通じガバナンス強化が目指されている.しかし効率的なシステム開発には現場の知見が不可欠であり,トップダウン型の開発はより非効率を招く恐れがある.今後の行政情報化に向け,ボトムアップ型の開発手法の確立と教訓の共有が望まれる.
行政の情報システムには失敗事例が多く知られ,現在デジタル庁の設置を通じガバナンス強化が目指されている.しかし効率的なシステム開発には現場の知見が不可欠であり,トップダウン型の開発はより非効率を招く恐れがある.今後の行政情報化に向け,ボトムアップ型の開発手法の確立と教訓の共有が望まれる.