4G-06
地域語によるバーバルコミュニケーションを支援する聞き取り独習アプリとその評価
地域語(方言)を多用する地域では,標準語とその地域の方言が混じり合った地域共通語が用いられている.方言多用地域である熊本市在住外国人を対象とした日常生活での方言に接する程度に関する先行調査では,「方言に接することが多く,熊本での生活には熊本方言は必要なものだという認識がある.」と指摘している.日本語をある程度学習した外国人が方言多用地域でまず感じる困難は,地域共通語話者の発話が聞き取れないという点にある.バーバルコミュニケーションの成立には,何より,相手が何を言っているのかを聞き取る能力が必要である.本稿では,開発した聞き取り独習アプリとその評価結果について述べ,本アプリの特徴を明らかにする.